こんにちは、MasakiNakamuraです。2021年いかがお過ごしでしょうか。僕は拠点を地元関西に戻し、少し懐かしい空気の中で過ごしています。といってもやることは変わらず、お絵かきでございます。
さて、今回は人物イラストのお話です。もともと趣味としていたイラストがいつからか仕事となり、イラストレーターと名乗り始めてかれこれ5〜6年といったところです。
中学や高校で美術の授業がありましたが、どうしても「上手かどうか」という見方で点数を付けられてしまいますよね(学校によりますが)。もちろん上手いに越したことはないのですが、イラストレーションの世界はそれだけではありません。
リアルに描くのか、あえてラフに描くのか。とにかく手間をかけるのか、シンプルに仕上げるのか。鮮やかに彩るか、一色で勝負するのか。自由だから楽しくて、難しい世界です。でもだからこそ、独学の僕でもイラストレーターになれたのです。
というわけで今回は、僕が今までに人物イラストを描く中で意識してきたことをご紹介できればと思います。「人物イラストに興味があるけど何から始めれば。。」という方のお役に立てれば幸いです。皆様もぜひ、気軽に人物イラストを楽しんでみてください!
基本的なプロポーションは覚えておこう
基礎って言われるとちょっと退屈なイメージかもしれませんが、やはり人物イラストについては基本的なポイントを押さえておくことをお勧めします!
まずは体の各パーツのバランス。全長に対して、どのぐらいの高さにどのパーツが来るかはあらかじめ定めることができます。おおまかなバランスを覚えておくだけで、とても役にたちますよ!
全長に対して中央の位置に「手首・股」がくること、更に上半分を3分割すると「肩」と「腰」の位置がわかります。そして、てっぺんから肩にかけての4分の3が顔の大きさです。このぐらいざっくりでいいので覚えておくといいですよ!
※これらはあくまでも「美術的に理想とされる体型」がベースとなっていますので、現実とは少し離れている部分もあるかもしれません。人物クロッキーなどで手軽にスタイルよく見せたい場合は、膝の下をほんの少し長くしてあげるのがお勧めです。
顔も同様にある程度の位置は決まっています。以前の記事でも紹介したのですが、目の高さは顔の真ん中になるなど、基本的な点は覚えておくと良いです。
人物の絵となると「筋肉一つ一つまで覚えてないといけない」と思われるかもしれませんが、まずは基本的なプロポーションだけでも十分なので頭に入れてあげましょう!
ちなみに僕が好んで読んでいた参考書はアンドリュー・ルーミス著の「やさしい人物画」です。わかりやすくてお勧め!
重心を意識しよう
僕が人物を描く時は、全身を描くことがほとんどです。なぜか全身イラストの方が評判がいいんですよね。理由はわかりませんが、SNSでの反応などを見ると明らかなんです。
全身を描く上で気をつけたいのは「重心」です。スケッチをする時も「この人は左足と右足どちらに体重をかけてるだろうか?」というのを意識して見たりします。
重心がおかしいと今にも倒れそうな印象になります。このズレは絵を見る人に違和感として伝わってしまうので、気をつけたいポイントですね。
例えば以下の画像のように右足に重心をかけるとします。このポーズだと骨盤が左に傾きますが、肩は傾きを逆にしてバランスを取っていたりします。(もちろんポーズによるので必ずではないですが)
このように、絵がコケないようにバランスをとってあげるのも全身スケッチで大切なことです。スケッチするときは重心に注目してみましょう。重心についても先ほど紹介したルーミス先生の本で勉強できますよ。
線と色
イラストレーターにとって、どんな線を引くかはとても重要なテーマであります。僕の場合は「余計な線を引かない。省略できるところは描かない。」という感じで描いてきました。
迷い線はもちろん、洋服のディテールも省略することが多いです。細い線で、細かく描くという可愛さもありますが、僕はもともと「毎日30分で描ける絵」からイラストをスタートしたので、その流れでシンプルなイラストになりました。
また、線を描かない(面で描く)という選択もあります。また違った魅力がありますね。この場合は配色もとても重要になってくるので、そのあたりの知識も必要になるかなと思います。
どれぐらい色を使うのかも悩みどころですが、なかなか難しいんですよね。悩む方は、まずは色を絞って描くのがお勧めです。たとえば3色にしぼってみたり。ぜひ試してみてください!
テクスチャ
色と合わせて意識したいのが「質感」です。僕が人物のイラストを描く際に利用するメインツールは「水彩絵具」と「マーカー」でした。
アナログ絵の最大の魅力は、やはりその質感ではないかと思います。見る媒体がスマートフォンなどデジタルデバイスになったからこそ、より一層引き立つものがあります。水彩であれば滲み、溜まり、水彩紙の凹凸。マーカーであれば筆跡など。アナログならではのテクスチャが絵の魅力を引き立ててくれます。
特に水彩は難しいイメージがありますよね。実際に「水彩画」となるととても難しいです。でもスケッチやイラストのツールとしてカジュアルに使う場合は、とても簡単に質感を加えることができるのですごくお勧めの画材です。ABTは水性なので、水筆と組み合わせれば気軽に水彩風のタッチが作れます!
「画材がたくさんあって迷う!」というかたは、この質感に注目して選んでみては?
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます!色々と僕のイラストのポイントを挙げましたが、これらはあくまでも僕が歩んできた道でしかありません。子どもの頃どんな絵が好きだったか、イラストを描くきっかけは何だったのか、人の数だけ道があります。
なので今回の記事も正直なところ「こんな絵を描く人もいるよな」ぐらいなものなんですね。僕自身も常に考えは変化しており、それに合わせて作るものも変化し続けています。
また「個性」というのも結局は周りの人が作ってくれるものなので、僕らは何かを作って発表するしかありません。僕も毎日イラストをSNSにアップすることで反響をいただき、それでようやく自分の一つのスタイルとして認識することができました。
絵やハンドレタリングの世界に興味のあるかたは、ぜひ色々なTOPICSを見て真似することから始めて見てください。そしてそれをSNSなどで定期的に発表しましょう!
それではまた!