みなさん、こんにちは!
イラストレーターのサラ・ガリーです。
今日は、ひとつの作品が完成するまでのプロセスをご紹介します。
途中で悩んで立ち止まったりもしましたが、普段から考えていることが言葉になるように心がけました。
何かヒントがみつかればうれしいです。
それでは、はじめます!
まずはiPadでデザインを考えます。
iPadを使うのは、紙を汚す心配なくどんどん描き直しができ、閃いたアイデアを形にしやすいためです。
わたしが使用しているのは「Procreate」というアプリです。とても便利ですよ。
デザインをパソコンに送り、印刷して、トレース台を使って水彩用紙に写します。
本書きには「筆之助 しっかり仕立て」を使いました。
このペンは水性顔料インクで水に滲まないので、この後使用する「ABT」や水と相性がいいのです。
色を選びます。
色選びで意識しているのは、「寒い色と暖かい色」と「明るい色と暗い色」をバランスよく混ぜることです。大体5、6色にまとめることが多いです。
このとき参考になるのが、ペンの番号。
末尾の数字が揃うと、色の濃さというか、トーンが揃います。
「ABT」は全部で108色もあるので、画材屋さんなどで見ると圧倒されてしまうと思います。
気に入った色をひとつみつけたら、その数字を手がかりに他の色を探してみるといいと思いますよ。
色を塗りはじめます。
「ABT」をクリアファイルに塗り、水をつけた水彩筆で取って、紙に塗っていきます。
表面がツルツルしていればなんでもパレットになり、使い終わったらティッシュで拭くだけでいいので楽チンです。
ここまで塗ったところで、最後の1色に悩みました。
オレンジ色にしようと考えていたのですが、その色が、すでに塗ってある赤と似すぎているように思えてきたのです。
暗めの色を使ってコントラストを出したほうがいいかもと、ひとまず持っている茶色系の色を全部出してきて試してみました。
茶色だけでもたくさんある上、その中に「5」で終わる番号のものがなかったので、なかなかトーンが合わず、悩みました。
ひとまず他の色で文字の中を塗ってから考えることにします。
結局、最初に考えたオレンジ色でいくことにしました。
赤 → オレンジ → 黄色 とグラデーションができるため、
同系色であるにも関わらず画面がぼやっとせず、コントラストが生まれると考えたためです。
暖かい色をもう1色(紫)取り入れたのも、結果的にいいアクセントになりました。
完成!
構想から仕上がりまで、約3時間でした。
「DREAM BIGGER(夢は、もっと大きく!)」という言葉のとおり、ポップで楽しいイメージが、みる人に伝わったらうれしいです。
こうして頭の中を言葉にすることで、
わたし自身にも発見がありました。
お読みいただいてありがとうございました!
サラ