2024.4.16
優しいお花に囲まれて。布を取り入れたナチュラルなインテリア小物づくり
Craftie Homeのアンバサダーさんに教わる、ハンドメイドアイディア
「FUN ART STUDIO」と「Craftie」の連載企画! Craftie Homeのアンバサダーさんにハンドメイドレシピや暮らしの中にハンドメイドを取り入れるアイデアをご紹介いただきます。
こんにちは! Craftie(クラフティ)です。
Craftieは、ハンドメイドを通じて、毎日の暮らしをちょっとだけ豊かにするモノやコトをお届けしています。そんな私たちの活動を一緒に盛り上げてくれるのが、ハンドメイドキットブランドCraftie Homeの アンバサダーのみなさんです。ものづくりが大好きな彼女たちは、同時に暮らしづくりの達人!今回は、その中の一人、noriyo さんに、布を使ったインテリア小物づくりを提案してもらいました。
おやこに寄り添う布もの作家。「こどもの成長、節目に寄り添う手仕事」をテーマに布ものや雑貨を製作、販売。親子で愉しむ手作りアイデアを発信。Pinterestクリエイターとしても活動中。出産準備やお祝いに特化したブランドilina(イリナ)を立ち上げる。
やわらかくてナチュラルな布ものアイテムの魅力
暮らしのあらゆるシーンにある布ものアイテムは、触り心地だけでなく見た目にもやわらかく、他の素材にはないナチュラルさが魅力です。布もの作家noriyoさんの作品も、どこか優しくお子さまへの愛情を感じるものばかり。「制作しているのは、子どもの肌にも優しいナチュラルな素材を取り入れたアイテムです。心地よさや快適さ、手入れのしやすさなどを意識しています」と、noriyoさん。今回はそんなnoriyoさんに、布を取り入れたナチュラルなインテリア小物づくりを教わります。
ハンドメイドレシピ1.
ミモザと桜で春らしく。お花模様のファブリックボード
木製のフレームなどに布地を張ったファブリックボードは、お部屋の印象を手軽に変えてくれる便利なアイテムです。そんなファブリックボードを、手描きのお花模様で作ってみませんか?今回はミモザと桜の花びらを散りばめて、春にぴったりなアイテムに。布地に絵を描くときのポイントもご紹介します。
お花模様のファブリックボードの作り方
【材料】
・お好みのファブリックボード(今回は24cm×24cm、ポリエステル地を使用)
・下書き用の白画用紙
【道具】
・ABT(カラー筆ペン)990、090、055、N95、243、850、761
・水筆(平筆)
・モノグラフライト(シャープペンシル)
・MONO消しゴム
【作り方】
1. ファブリックボードへ描く前に、下書き用の画用紙に下絵を描きます。今回は大きさが異なるミモザa〜cの3パターン、桜の花びら1パターンを描きます。お花の大きさは、いちばん大きなaのミモザで縦約5cm、横約3cmが目安です。
2.ミモザの描き方をご紹介します。ABT990の筆芯で小さな丸を点々と描いたあと、その間を埋めるように090の筆芯で塗ります。aのミモザではお花のかたまりが2つに分かれるように描いていきます。
050の筆芯で、粒の一部を上から重ね塗りしていきます。こうすることで立体的なミモザの花を描くことができます。全部のお花ではなく、ところどころに重ね塗るのがポイントです。
3. N95の筆芯で、ミモザの茎→葉の順に描いていきます。茎は真ん中に1本引いたあと、左右へ伸びるように1本ずつ描きます。葉は筆芯を寝かせて、ちょんちょんと一定の間隔を空けるようにすると描きやすいです。
続いて243の細芯で、上からなぞるように茎と葉を重ねて描き、陰影を出します。このとき、お花の間を通る茎も描いて仕上げましょう。
4. bとcのミモザも同じ手順で下書きを描いていきます。bはお花のかたまりを1つにして、cはaの1/3くらいのサイズを目安にしましょう。
「下絵を準備することで練習にもなり、本番で迷わず描くことができます」
5.桜の花びらは、850の細芯で先に花びらの輪郭を描き、輪郭からはみ出るように筆芯で色を塗ります。続いて761を使い星印から外に向かって線を描くように筆芯で色を塗り、850で描いた輪郭を761の細芯で部分的になぞり仕上げます。花びらの大きさは約1cmが目安です。
6.下絵を参考にしながらファブリックボードにお花を描いていきます。今回使う24cm×24cmのボードの場合、配置はボード上に横線を5本等間隔で引いたとして、中央の線と上下の線には4つ、残りの線には3つ、ミモザaとbを描きます。使うボードのサイズに合わせて調整してみましょう。
「このとき、シャープペンシルもしくは鉛筆で小さな点で印をつけておくと配置が分かりやすくなります」
先ほど描いた下絵を見ながら描いていきます。時々ボードの向きを斜めや上下逆などに変えながら描くと、仕上がったときにどの向きで置いても楽しめます。
「印の上に色を重ね塗りすると、下書きが消えにくい場合があるので注意してください」
中央の線、上下の線の上のミモザ4つから描くとバランスを確認しやすくなります。ミモザaとbはランダムに配置し、ミモザ1個分のスペースを空けるイメージでお花同士が重ならないように描きます。
残り2線の上にもミモザを3個ずつ描き、aとbを合計18個描けました。
「今回使用したポリエステルの布地はインクが滲まず、紙と同じタッチで描けるのでおすすめです。白いボードにABTの鮮やかな色が映えて綺麗に仕上がります」
7.空いたスペースにミモザcと桜の花びらを描いていきます。配置はお好みですが、ミモザcは4〜5個、桜の花びらは8〜9個くらいを目安にします。
8.お花を描けたら完成です。配置の印をつけて目立つ場合は、優しく消しゴムで消してください。色の部分が水に濡れると色落ちするためご注意ください。
「壁に立てかけたり、フックにかけたりして、お好みの場所で楽しんでください」
ハンドメイドレシピ2.
お部屋に春を呼び込む♪お花のペーパーリースの作り方
ファブリックボードと同じように手軽に飾れるリースは、インテリアに取り入れやすいアイテムです。今回は優しい色合いのバラの花とミモザのペーパーフラワーで、ナチュラルにアレンジする方法をご紹介します。お好きなABTの色で作ってみてください。
ペーパーリースの作り方
【材料】
・お好みのリース(今回は直径約10cmのものを使用)
・白画用紙
・口径6㎝のカップ
・お好みのリボン
・透明のクリアファイル(パレットとして使用)
【道具】
・ABT(カラー筆ペン):723、N15、933、090、177、873、055
・水筆(平筆)
・モノグラフライト(シャープペンシル)
・MONO消しゴム
・グルーガン
・ハサミ
・のり
【作り方】
1.バラの花から作ります。画用紙にカップの縁をなぞり、円を3つ描いてカットします。円の中を約1.5cm幅の間隔でぐるぐると渦を巻くように線を引き、線に沿って波線になるようカットしていきます。
2.色づけをします。クリアファイルに画用紙を挟んでパレット代わりにし、ABTと水筆で色を作ります。今回は723、N15、933、090を使いました。お花3つの色はお好みで分量を少しずつ変え、水筆でぼかして淡い色合いに仕上げます。色の濃淡を出すと立体的に仕上がります。
3.バラの葉の部分は、直径約2.5cmの丸型に紙を5枚カットします。色づけは177と水筆を使い、濃淡をつけながら裏表両面に塗ります。
4.バラのお花部分を内側からくるくると巻いて、お花の形にします。最後の部分をのりで貼り付けます。葉の部分はこのあとリースに直接貼り付けるのでとっておきましょう。
5.続いてミモザを2つ作ります。お花部分は画用紙を縦5cm横2cmの2枚カットし、055の筆芯で5mmほどの丸をいくつか描いて、933の筆芯で部分的に重ね塗りして水筆でぼかしていきます。裏面も同様に描いて、お花の形にカットします。
ミモザの葉の部分は縦4cm横2cmほどの楕円型を2枚カットします。177と水筆で濃淡をつけながら裏表両面に色づけをし、周辺は等間隔に3mmほどのV字で切り込みを入れギザギザに仕上げます。
6. お花と同じ手順で鳥の形に紙をカットし、色づけします。873と090を混ぜて、水筆を使い淡く塗ります。仕上げに933と水筆でくちばしや羽の位置に濃いぼかしを入れて、色の濃淡を出します。
7. リースの下の方に、ミモザとバラをグルーガンで貼り付けていきます。『ミモザの葉→ミモザの花→バラの葉→バラの花』の順に貼りましょう。
8.リースの上の方に鳥を貼り付けて完成です。
「ABTは色のレパートリーが豊富で、1色でも重ね塗りで色の演出の幅が広がり、さらに水筆を使うことで色の濃淡やグラデーションまで作れるなど、機能性に溢れていました。紙でも布でもとても楽しかったです」
お好みで布地のリボンを巻くのもおすすめです。今回はリースのうしろ側に長めのリボンを飾りました。
「リボンのたれた部分はあえて長く残してみました。お好きなスペースに平置きしたり、立てかけてみたり、リボンのたれた部分を輪にして壁に飾るのもおすすめです」
ハンドメイドレシピ3.
お気に入りの写真やカードを飾れる 刺繍枠のフォトフレーム
家族の思い出の写真や、お気に入りのポストカードなどを飾れる刺繍枠のフォトフレームです。布地に飾ることで写真たてよりもナチュラルな雰囲気を楽しめます。飾りたい写真やポストカードのサイズに合わせて作ってみてください。
刺繍枠のフォトフレームの作り方
【材料】
・刺繍枠(今回は直径20cmのものを使用)
・オックス生地の布
・写真やポストカード・
・下書き用の白画用紙
【道具】
・ABT (カラー筆ペン)761、942、243、947
・モノグラフライト(シャープペンシル)
・MONO消しゴム
・チャコペン(アイロンで消えるもの)
・定規
・縫い針
・刺繍糸
・アイロン
【作り方】
1.刺繍枠にオックス生地の布をセットし、飾りたい写真やポストカードの位置を決めて、四隅の角から1㎝(星印)8箇所にチャコペンを使って印をつけます。オックス生地の布は手芸店や100円ショップで購入できます。絵や文字を描きやすいだけでなく、厚みがあるため安定さが増すのでおすすめです。
「今回は子供たちのイラストを手書きしました。ペーパーリースと同じように色をぼかしながら、ABT と水筆(中筆)で描きます。輪郭の部分は濃いめに色をつけます」
2.印に沿って四隅を縫い、ポストカードをはめ込めるようにします。玉結びをして布の裏面から針を出し、印に沿って裏面へ針を通して玉留めします。針と糸がない場合は、ハサミで切り込みを入れてはめ込むこともできます。
3.布に絵を描く前に下絵を準備すると、デザインをイメージしやすくなります。ポストカードの縦サイズに合わせて画用紙をカットし、三分割して波線を繋げるように幹を描き、上下には桜のお花を、真ん中には葉を描きます。つぼみを描いたり、花びらを散らしたりして、お好みのデザインに仕上げます。
4.下絵をもとに、布へチャコペンを使い下書きしていきます。
「チャコペンは、ペンタイプの熱で消えるものがおすすめです。水で消えるタイプはABTの色が滲む可能性があるので注意しましょう」
5. 色づけをしていきます。はじめに761の筆芯で枝についている桜から描きます。下書きの輪郭をなぞり、中を塗りつぶすように描いていきます。
続いて枝→葉っぱの順に色づけします。942の筆芯で枝を描き、243の筆芯で葉の輪郭をなぞり、葉の中を塗りつぶします。散らしている桜の花びらも、761の筆芯で描きましょう。
6.ポストカードの上部にメッセージを書きます。今回は「May your days be filled with happiness.(あなたたちの日々が幸せで満たされますように)」と書きました。文字もチャコペンで下書きをしてから、947の細芯を使いなぞって書きます。
「布地に文字を書くときは、ソフトなタッチでさっと描くのがポイントです。とどまっていると滲みやすいので注意してください」
7.お花と文字を書けたらポストカードを外し、アイロンを当ててチャコペンの下書きを消します。アイロンの熱は生地に合わせて調整してください。チャコペンで下書きをしない場合は、アイロンをせずに仕上げます。
8. 枠から約1㎝を残して不要な布地をカットしたら完成です。気分に合わせてポストカードや写真を変えて楽しんでください。
布を取り入れたナチュラルなインテリア小物づくり、いかがでしたか?「今回使用したポリエステル生地やオックス生地のように縫い目が粗くない布だと、ABTでも滲まずに描けました。布に描くことで、どこかやわらかな印象が感じられて気に入っています」と、noriyoさん。紙に描くときとは違う風合いに仕上がるのは、今までにない新しい発見でしたね。noriyoさんのアイデアを参考に、ナチュラルな小物づくりをぜひ楽しんでみてください。
写真/noriyo
文/manami(Craftie Home)