みなさんこんにちは!
水彩レタリングアーティストのほんぶさとこです。
「色の三原色」はみなさん聞いたことがあると思います。色や光は、基本の3色を割合を変えて混合すると、すべての色を表すことができます。この基本となる三つの色のことを、色の三原色、光の三原色と呼びます。
今日は、この色の三原色を使っていろんな色を作る体験をカラーチャートを作りながら実際に体験していって頂きたいと思います!
<材料>
まずは本日使った道具をご紹介。
・ABT:055(黄色)、725(ピンク)、443(水色)
※黄色・ピンク・水色の3色であれば同じ番号のABTでなくてもOKです。
・水筆:中筆
※今回は中筆を使用しましたが小筆や平筆でもOKです。
・画用紙(今回はマルマンの図案シリーズB5サイズを使用)
※紙のサイズはB5~A4サイズくらいの大きさがおすすめです。
・クリアファイルを切ったもの(パレットとして使用)
・ペン
・必要であれば鉛筆と消しゴム
●まずは色を確認しよう!
まずはABTでそのまま紙に書いた時の色を確認します。
今回はこの3色を三原色として使用していきます。
色を混ぜる時は水筆を使って混ぜていきますので、比較として上の画像の三原色を水筆を使って紙に乗せた場合、どんな色になるのかも先に見ていきたいと思います。
水筆を使用する場合はクリアファイル等をパレットとして使用するのが便利です。
水筆を使って色をのせるとこんな感じ。
ペンでそのまま紙にインクをのせるよりも、インクに水筆の水が混ざってますので少し色が薄くなります。
もし試してみて写真に比べて薄すぎる・・・と言う場合は水が多すぎるので、手拭いやキッチンペーパーで筆先の余分な水分を拭ってから再度試してみてください。
●9マスのカラーチャートを作ってみよう
まずは簡単なカラーチャートを作ってみましょう!
3x3=9マスのカラーチャートです。
〇作り方1
まずは9マスを写真のように書いたら、上と左部分に目印でABTで色を付けておきます。
今回は左(上)から黄色・ピンク・水色の順番のカラーチャートを作りましょう。
〇作り方2
まずは斜めに黄色・ピンク・水色を水筆で描いていきます。
この斜めが色が混ざっていない原色の色になります。
※私は見やすいように丸で描いてますが、もちろん丸でなくてもOKです。
〇作り方3
残りのパートを埋めていきますが、横の列と縦の列の色を混ぜていきます。
詳しくは写真を見ていきましょう!
まずは写真の上半分の部分を塗っていきましょう。
黄色の横列で見ると、黄色の隣は【横:黄色】と【縦:ピンク】が交わっているので、黄色とピンクを同量混ぜた色(=オレンジ)。その隣は【横:黄色】と【縦:水色】が交わっているので、黄色と水色(ブルー)を同量混ぜた色(=グリーン)。グリーンの下は【横:ピンク】と【縦:水色】が交わっているので、ピンクと水色を同量混ぜた色(=パープル)ができます。
こんな感じで、マス目に対して、横の色と縦の色を見てその色を混ぜた色をマスに塗っていくとカラーチャートが出来上がります。
そこで一つ疑問が・・・
斜めに塗った色の下の部分も同じ色(今回であれば、オレンジ・グリーン・パープル)を塗るの?!
と思われた方もいらっしゃるかも。
答えはYESでありNO!
色は同じなんですが
下半分は、上半分で塗った色に【水】を足して薄くした色を塗っていきましょう!なので、今回であれば薄いオレンジ、薄いグリーン、薄いパープルになります。
★同量を混ぜる時のポイント★
同量を混ぜる時、やり方としては2通りあります。
①ある程度のインクをパレットの上に出しておき、混ぜる色を1掬い、1掬いと同量混ぜる方法。
②少し小さめの円等をパレットに同量出していって、それを混ぜる方法。←9マス以上のマス(次のカラーチャート等)はこのやり方の方が頭が混乱しないかもしれません。例えばオレンジであれば、少量の黄色・少量のピンクをパレットの上に出して、それ全体を混ぜるイメージです。
●36マスのカラーチャートを作ってみよう
ではここからが本番です!!
今作ったオレンジ・グリーン・パープルも足して6色を混ぜていく36マスのカラーチャートを作りましょう!!!
〇作り方1
まずは6x6のマスを作ります。
私は直接ペンで線を書いていきましが(そして見事長すぎましたので、はみ出た部分は白いペンを上から塗って修正してます笑)、キレイに書きたい方は先に鉛筆等で線を書いてからペン入れするのをお勧めします。
マスが描けたら、写真のようにまずは1マスずつ開けて黄色・ピンク・水色を塗っておきましょう。
〇作り方2
つづいて、左(上)から黄色・オレンジ・ピンク・パープル・ブルー・グリーンの順番になるように、空いているマスにオレンジ・パープル・グリーンを塗ります。
横の列と縦の列が埋まったら、9マスの時同様に斜めの部分を描いて行きましょう!
さて、ここからが本番です!混ぜる色が多くなるので少し頭を使いますが、ゆっくり考えていけばOK!
まずは黄色の横の列を見ていきましょう!
① 縦の列:オレンジ、横の列:黄色
② 縦の列:ピンク、横の列:黄色(←=オレンジなんですが、色を作るときの割合でピンクを少し多めのオレンジにしました)
③ 縦の列:パープル、横の列:黄色
④ 縦の列:水色、横の列:黄色(←=グリーンなんですが、②同様に今度は少し水色多めで混ぜてます)
⑤ 縦の列:緑、横の列:黄色
ここで、9マスを作った時の【★同量を混ぜるときのポイント★ の②】を思い出して欲しいのですが、色を混ぜる時このやり方でやるのがこの36マスでは簡単です。下記を参考にしてみてください。
*パレットへの色の出し方ポイント*
黄色の横の列は、5マスありますのでまずはパレットに小さめのサイズ(同量)で黄色を5箇所に出します。(それぞれ少し間を開けておきましょう)
①:1つ目の黄色の横に、その黄色と同量の【黄色】と【ピンク】を出して、それを全部混ぜたら【①】の色の出来上がり。
②:2つ目の黄色の横に、その黄色と同様(よりも少しだけ多めの)【ピンク】を出して、それを混ぜたら【②】の色の出来上がり。
こんな感じで同様に③〜⑤を説明していきます!
③:3つ目の黄色の横には、同量の【ピンク】と【水色】
④:4つ目の黄色の横には、同量(より少しだけ多めの)【水色】
⑤:5つ目の黄色の横には、同量の【黄色】と【水色】
とこんな感じで、マスごとにインクをパレットに乗せていくと混乱が少なくなると思います!!
〇作り方3
黄色の横列の下のオレンジの列も黄色同様にすればOK!
まずはパレットに【黄色】と【ピンク】を同量、4箇所出しておきます(A)。
①:Aの横に同量の【ピンク】
②:Aの横に同量の【ピンク】と【水色】
③:Aの横に同量の【水色】
④:Aの横に同量の【水色】と【黄色】
こんな感じで他の列も描いていきましょう!
そして、上半分を塗った時に、同時に筆に水を少しだけ足して下半分の【色が薄い】マスも塗っていくと一度に上下塗れますので、それもお忘れなく!(パレットに1滴水を出しておいて、そこをチョンっとして色に水を足すのが便利です)
***
いかがでしたでしょうか?
カラーチャートは上手く描けましたでしょうか?
慣れないと最初は、あれ?どの色混ぜるんだっけ?と混乱するかもしれませんが、横x縦でゆっくり見て考えれば大丈夫!
3色でこんなにたくさんの色が作れるんだ〜!と実感していただけるかなと思います。
ABTは沢山色がありますし、セットで販売されているものもあるので、いろんな色をチャートを作って「こんな色作れるんだ!」と試してみるのもとても楽しいと思います。あとは、同じ3原色でも例えば、黄色をもう少しオレンジがかった黄色にしてみたり、ピンクを赤にしてみたり、水色をブルーにしてみたりしても、全く違う色ができます。是非是非いろんなパターンで試してみてください!