こんにちは。
イラストレーターのカラシソエルです。
今回は春をテーマにABTでイラストを描いてみようと思います。
春といえばやっぱりお花ですよね。
春を感じるチューリップ、ガーベラ、ビオラをモチーフにして
手描きポストカードを作ってみようと思います!
●使う道具
1. 絵の具用パレット
白くて色が見えやすく、ABTのインクの乗りが良いのでおすすめです。
クリアファイルでも代用できます。
2. キッチンペーパー
筆を拭くとき吸水量が多いので使いやすいです。ティッシュでも代用できます。
3. 画用紙
水に強い水彩紙がおすすめ。
今回はクレールフォンテーヌのフォンテーヌ、細目/中目/荒目を使います。
4. ABT
993 / 905 / 835 / 606 / 277 / N25
5. 水筆
TOMBOW WATER BRUSH 中筆
6. 水
7. 耐水性の細い黒ペン
● チューリップのポストカード
チューリップの特徴を確認しましょう。
• 花は卵形
• 茎はすっと長い
• 葉っぱは波打つ形で大きめ
使う色はABT993、835、277。
紙は中目の水彩紙です。
835をメインにして、993を少し足して使います。
まずは多めの水で835を溶き薄めのインクを作ります。
作ったインクでチューリップの花を描いていきます。
卵形を意識して、花びらの先が少し開くように形を描きます。
花びら同士の重なり部分などを塗り残すと軽やかな雰囲気になります。
形が描けたら乾く前にインクを足していきます。
花びらの先端には少し濃いめの835、根元には993を足しグラデーションするようにします。
筆にインクを吸わせたらちょんちょんと色を置くイメージです。
紙がしっかり濡れていればゴシゴシ馴染ませなくても乾いた時に自然とグラデーションになります。
同じ要領で3つほど花を描きましょう。
花部分が描けたら茎と葉っぱを描きます。
277に993を混ぜて色を作りますが、あまりしっかり混ぜずに水気を持たせた筆でさっと色を拾うようにするとグリーンが単調にならず綺麗です。
※水筆から水を出すより、容器に入れた水を筆につける方が調整しやすいです。
すっとした茎と、波打つ葉っぱを意識して描くとチューリップらしさが出せます。
黒ペンで「tulip」と描いたら完成です!
● ガーベラのポストカード
ガーベラの特徴を確認しましょう。
• 花はたくさんの花びらが放射状に広がる
• 茎はすっと長い
使う色はABT993、905、277、N25。
紙は細目の水彩紙です。
茎の長さを表現するため、今回は葉っぱなしで描いてみます。
パレットに993を塗り、水で溶いたインクを使いざっくりと花の形を描きます。
何回か重ねて描くことでたくさんの花びらを表現します。
時々筆先に905を混ぜて色が単調にならないようにしましょう。
同じ要領で二つ目も描きます。
横向きの花も描いてみます。
花びらが外側に開いている点や、手前と奥の色の違いなどを意識すると花らしくなります。
上の図の「花びらの重なり」の水色に塗りつぶしていない部分は花びらの裏にあたる部分になります。
こういった部分は905を足して色味を少し変えると立体感がアップします。
次に花の中心部分を描いていきます。
N25と905を使います。
N25のブラシの方でトントンと点を打つように中央を円形に塗りつぶします。
その周りを905のブラシの方で囲うように点を打ちおしべを描きます。
最後に茎を描きます。
チューリップと同様に277と993を混ぜて黄緑を作ったら、しっかり水気を足してなめらかな線で茎を描きます。
黒ペンで「gerbera」と描いたらこちらも完成です!
● ビオラのポストカード
ビオラの特徴を確認しましょう。
• 花びらは下に大きいものが1枚、左右と上に4枚の計5枚
• 花の中心に向かうほど色が濃い
• 葉っぱはギザギザの広めの形
使う色はABT905、993、277、606。
紙は荒目の水彩紙です。
※今回は「ピーチジャンプアップ」という種類を描きます。
黄色として使う993は色が弱いので多めに出します。
まず下の花びらから描いていきます。
水で溶いた993で栗のような形を描きます。
中央下部分は紫色が入るので塗らずに残しておきましょう。
栗のとんがり部分に905をちょんと足してグラデーションさせます。
同じものを二つ描きます。
次に606を水で溶いた薄めの紫で上の花びらを描きます。
ビオラの上の花びらは2枚あるので、まずは左側を描きます。
左右の白い花びらがあることにも注意して形を作りましょう。
形を整えたら、湿っているうちに中央部分に濃い606をちょんと足してグラデーションします。
上の花びらが乾くまでの間に、下の花びらの三角部分に606を塗ります。
三角部分の下は黄色と紫を馴染ませます。
筆をきれいにしてから、水のみを吸わせた筆でなでて滲ませます。
上の花びらに戻ります。先ほど塗った部分が乾いたことを確認したら上の花びらの右側を描いていきます。
白い花びらの輪郭が見えるようにするイメージで形を作ります。
葉っぱを描きます。
チューリップと同様に277と993を混ぜて黄緑を作ります。
277強めの緑がビオラらしい感じになると思います。
先ほど同様、白い花びらの輪郭を浮き上がらせるイメージで花の周りを塗っていきます。
ビオラの形が見えるようになってきたら花中央の黒い線の模様を黒ペンで描きます。
黒ペンで「viola」と描いたらこちらも完成です!
●完成
春らしい3枚のポストカードが完成しました!
●まとめ
花は共通して使える色も多いのでABTが5色ほどあると色々な種類に挑戦できます。
水で溶いて使うことで濃淡もコントロールしやすいのでより幅が広がります。
お気に入りの花が描けたら壁に飾るのも素敵ですし、今回花の名前を書いた部分を「Thank you」などに変えてメッセージカードにしてもよさそうです。
みなさんもぜひ試してみてください!