ハンドレタリングやイラストをカラフルに彩るマーカーやペンなどの画材。
使える色がたくさんあると、楽しい反面、いろんな選択肢があり色選びで迷ってしまうこともありますよね。
そんなとき、配色の基本を知っていれば悩むことなくおしゃれなイラストやデザインを描くことができます!
配色の基本として覚えておきたいのがメインカラーとアクセントカラーという言葉です。
この記事で簡単に説明しますので、参考にしてみてくださいね。
色の選び方の基本、色相・明度・彩度とは?
配色の基本を覚える前に、色相・明度・彩度の違いについて知っておきましょう。
色相とは
色相(しきそう)とは、赤・青・黄色のような色味のことです。
どの色相を選択するかによって、イラストなどの作品が与える印象が異なってきます。
色相には大きく分けて、赤やオレンジなどの暖色と、青や水色などの寒色、黄色・緑・紫などの中性色系があります。
また、色相環では、隣同士に設置されている色は類似色、反対にある色は補色、補色から左右90度以内の色を反対色と言います。
明度とは
明度(めいど)とは、色の明るさのことです。明度が高いほど明るくなり、明度が低いほど暗くなります。
例えば、同じ赤色だったとしても、明度が低いと暗い赤(黒に近い赤)になり、明度が高いと明るい赤(白に近い赤)になります。
彩度とは
彩度(さいど)とは、色の鮮やかさのことです。同じ赤でも彩度が低いほど、色がくすんだ色になり、彩度が高いほど、色味が強い鮮やかな色になります。
明度と彩度を組み合わせた「トーン」という色の調子を表す言葉もあります。
配色の際にトーンを揃えると色相が変わっても整った印象を与えます。
配色を考える時には、上記を理解しておくと便利です。
配色の基本! メインカラー・アクセントカラー・サブカラーとは?
ではさっそく、メインカラーとアクセントカラー、サブカラーについて紹介します!
メインカラーとは?
配色とは「2色以上の色を組み合わせること」。
その中心となるのがメインカラーで、他の色と比べるとその色が占める面積の割合が大きくなります。
バランスとしては全体の70%程をメインカラーにするのがベストといわれていて、作品のイメージや方向性を決める色と言われることもあります。
アクセントカラーとは?
絵のなかでアクセントとなる色、見る人に印象づけるための色をアクセントカラーといいます。
アクセントなので、面積比率はイメージでだいだい5%程。大きすぎると差別化がしにくく、アクセントカラーの効果が薄れてしまいます。
メインカラーともアクセントカラーとも違うサブカラーとは?
配色を考えるときに、もうひとつ覚えておきたい言葉として「サブカラー」があります。
サブカラーはメインカラーを補う役目をする色で、例えば赤がベースカラーの場合、赤に似たオレンジなどの「類似色」を使えばまとまった印象を与え、緑などの「反対色」を選択するとメインカラーの印象を強めたりすることができます。
面積比率はメインカラーよりは小さく、アクセントカラーよりは大きい、約25%程度と言われています。
メインカラー、アクセントカラー、サブカラーの選び方
ではさっそく作品をつくっていくためのメインカラー、アクセントカラー、サブカラー、の色の選び方について紹介します!
メインカラーの選び方
メインカラーは、だいたいですが全体の約70%程度を占める色。
そこで、まずはデザインやイラストのテーマはなにか、どんなイメージを大切にしたいかといったことから、おおまかに色をピックアップしてみましょう。
たとえば「海」をイメージした作品にするなら青系の色、「夕焼け空」なら赤系の色といった感じです。
具体的な色のイメージがない場合は、見る人に何を伝えたいか、どんな印象を持ってもらいたいかで選んでみるのがおススメ。
たとえば『この二人の結婚式のメッセージカードなら、濃い色よりはふんわりとしたパステルカラーのほうがイメージに合いそうかな。』のような感じで想像してみましょう。
メインカラーを選ぶ際にひとつ気をつけたいポイントとして、原色の取り扱いには気を付けましょう。
ここで言う原色は、赤・青・黄色のことで、原色をメインカラーにすると、色の占める面積が広いだけに、かなり強い印象を見る人に与えることになります。
参考までに、今回はデザインでよく使われる色について、それぞれのイメージをまとめました。
赤:情熱や行動力を感じさせ、見る人の気持ちも高揚させる。また、見た人の印象に残る色でもあります。
ピンク:優しいイメージを持ち、かわいらしい印象が強くある色。意外にもいろんな色と合う色でもあるが、使いすぎるとくどくなる可能性も。
オレンジ:生き生きとした活力を感じさせる。赤では強すぎて、黄色ではちょっと弱いというときに役立つ元気カラー。
黄色:太陽のような明るさと温もりを感じさせる。光のイメージのある色なので、夢や希望にもつながる。注意を促したいときにも効果的。
緑:植物のイメージがあり、心をリラックスさせてくれる。安全を示すシンボルカラーとして使われることも多い。
青:知性を感じさせ、見る人の気持ちを落ち着ける。空や海など、自然系のテーマにもよく使われるが、色合いによっては冷たい印象を与えることもある。
紫:高貴でミステリアスな印象を見る人に与える。神秘的な世界、抽象的な世界を表現したいときによく使われる。
黒:シャープでスタイリッシュなイメージが出せる色。全体に重みを持たせたいときにも便利。メインカラーでは使い方が難しい色でもある。
アクセントカラーの選び方
メインカラーと組み合わせたときに目立つ色、引き立つ色を選ぶことがコツです。先ほど説明した色相でいう、反対色を選びましょう。
たとえば、淡い水色と赤という反対側にある組み合わせなら、淡い水色をメインカラーにして赤をアクセントカラーに。反対に、赤をメインカラーにして、淡い水色をアクセントカラーにするのもよいでしょう。
実際に紙に書いてみると選びやすくなるので、色のコントラストがはっきりする組み合わせのパターンを作っておくと便利です。
サブカラーの選び方
サブカラーは、メインカラーとアクセントカラーを邪魔しないように、メインカラー(またはアクセントカラー)に似た系統の色である類似色の中から選ぶことがコツです。
先ほどの例で例えるとメインカラーを淡い水色、アクセントカラーを赤にするのなら、サブカラーはくすんだ青などを選ぶと全体のバランスが整います。
こちらも、実際に紙に書いてみると、組み合わせやすくなって便利です。
配色を決める際には、メインカラー、アクセントカラー、サブカラーを決め、さらにトーンを揃えるなどして全体の調子を整えていくのがよいでしょう。
最後に、おススメの配色について紹介します。
<優しくやわらかい配色>
メインカラー:水色
アクセントカラー:ピンク
サブカラー:白
<元気いっぱいの配色>
メインカラー:黄色
アクセントカラー:水色
サブカラー:オレンジ
<落ち着いた知的な印象の配色>
メインカラー:彩度低めの水色
アクセントカラー:ライトグレー
サブカラー:グレー
<素朴で清々しい配色>
メインカラー:白
アクセントカラー:青緑
サブカラー:黄緑
ハンドレタリングやイラスト、デザインなどの配色を考えるときに知っておきたい用語としては、「色相・明度・彩度」。
また、配色の基本となるのは、「メインカラー、アクセントカラー、サブカラー」の3色です。
見る人に感じてもらいたいこと、自分が伝えたいテーマを決めつつ、どの色を使うか選んでみましょう。
画材の紹介サイトではカラーパレットを公開していることが多いです。(下記はABTのカラーパレット)
ABTは、筆と細字仕様のツインタイプのペンで、カラーは108色ありますので、細かい色分けができるのも嬉しいポイント。
FUN ART STUDIOの記事ではABTをはじめ実際に使用した画材のカラー番号も記載しています。
よかったらぜひ検索してみてくださいね。
(トンボ編集室)