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ABTで模様を描いてみよう —ABTをより楽しむ 3 TIPS—

アーティスト・プロフィール

Tomoyuki Okamoto

 

水性マーカー『ABT』は細芯と筆芯のツインタイプで、イラスト制作はもちろん、グラフィックデザインなどさまざまな用途で利用できるペンです。
今回は、『ABT』をより楽しめる技法をいくつかご紹介したいと思います。

 

 

 

●TIPSその1 ——ABTでストライプ模様描く——

 

ABTの筆芯にはしなりと弾力があるので、筆圧に変化を付けることができ、様々な太さのストローク(線)を描くことができます。ただ、そのフレキシブルな芯の特性上、フリーハンドや定規を当てて真っ直ぐな線を引くのが苦手でもあります。でも、一本の棒をプラスすることで定規を使って線を引くことができるようになります。

 

■筆画材の「溝引き」の要領で真っ直ぐな線を描いてみよう

 
用意するもの

 

 

この「溝引き」と呼ばれる、絵筆でまっすぐな線を引くときに使われる技法を応用します。溝引きには「溝引き棒」と「溝引き定規」という専用の道具を組み合わせて使いますが、溝引き棒は先端の丸い棒(例えば鉛筆のキャップなど)で代用することができ、定規に溝がないものでも、厚みがあるものなら、端を使って描くことができます。続いて、持ち方と線の引き方を説明します。

 
 

■溝引き棒の持ち方と、線の引き方

↓こんな感じで線を引くことができます。
線の太さや間隔を変えながら練習してみましょう!

 

 

交差させるとチェック模様になります。

 

 

ABTの豊富なカラーバリエーションを使えば、色々なデザインのボーダー・チェック模様を描くことができます。

 

 

 

 

●TIPS その2 ——ABTでにじみ模様やしぶき模様を描く——

 

つぎにABTと水筆を組み合わせたランダム模様の作り方を紹介します。

 

 

用意するもの
・お好みのABT
・水筆
・ABTのインクを水筆で伸ばす台紙
・水彩用画用紙

 

 

水筆とは、筆本体軸に充填した水を使って、ABTのインクにぼかしや混色、グラデーションなどの表現を付けるための道具です。
台紙はインクや水が染みこまず撥水するもの、ここではホワイトボードシートを使っていますが、クリアファイルなどのつるつるとしたものでもオーケー。
画用紙はインクを適度に吸い込みやすい、水彩用のタイプがオススメ

 
 

■①画用紙の画面の広さを意識しながら、台紙にお好みのABTでインクを乗せる

 

 

↓複数の色を使う時は、間隔を空けながらインクを乗せていきます。距離を短めにすると水筆で混ぜる際の混色具合が強くなります。

 

 
 

■②水筆を使って、なじませたり、隣接する色同士を混ぜ合わせていく

 

 

↑水筆の軸を握ることによって、充填されている水を増やすことができます。水を多めに出すと淡い色合いになります。

 

 
 

■③台紙に画用紙を置いて転写

 

インクが乾く前に、画用紙の表側が伸ばしたインクにくっつくようにのせて、インクを転写します!

 

 

画用紙を乗せている時間を長めにすると、画用紙にインクがより浸透していきます。また、画用紙の吸水性によっても、広がり方、混ざり具合などの仕上がりが大きく変わります。画用紙を台紙から外してしっかり乾かせば完成!

 

 

画用紙を回転させてさらに転写すれば、より複雑で深みのある模様になりますし、台紙のインクを拭き取って、別の色を乗せてみるなど楽しみかたは沢山!

 

 

↓転写する画用紙の大きさに合わせて、台紙にマスキングテープなどを貼れば、フレームタイプのデザインも簡単に作ることができます。

 

 

 

 

●TIPS その3 ——ABTでアンティーク風模様を描く——

 

3番目はに古地図や羊皮紙のようなアンティーク模様のカードの作り方です。

 

 

用意するもの
・ブラウン系カラーのABT
・画用紙

画用紙は乳白色系の画用紙を使うとよりアンティークの雰囲気が出しやすいです

 

■①ブラウン系のカラーで画用紙の端を塗る

 

 

まずは、ブラウンのカラーで画用紙の縁にインクを塗っていきます。ここではカラー#977を使用

 
 

■②水筆でなじませる

 

 

↑インクが乾く前に、水筆で外側から内側へ色が薄くなるような要領で、インクをなじませていきます。

 
 

■③しっかり乾かせば完成

 

 

↑ラフな感じでなじませると、より古めかしさが出ますね。

 

 

前項の手法を使って画用紙全体ににじみ模様を付けておくと、シワのような雰囲気が加わります。また縁の部分により濃い目のブラウンを塗っておくと、焦げたような加工にすることもできます。

 
 

●さいごに 出来たカードに文字を添えてみよう

 

 

ABTは文字を書く用途にも最適。グッと力強い線から、強弱を活かした優雅な線まで、幅広く描くことができます。
サイト内には素敵なレタリングについての記事が沢山あるので、是非ご覧になってみてくださいね。

 

 

●付録テンプレート

ストライプやチェック模様を描きたいときは、方眼罫のついた用紙やマットを画用紙の下に引いておくと、線の間隔や平行線の目印となって、描きやすくなります。記事巻末に2種類の方眼テンプレートを用意しているので、お手軽に試してみたいときは、プリントアウトして利用してみてください!

 

 

貼って剥がせるテープのり『ピットタック』を貼っておくと、定規の移動や線も引く際でも、のせた画用紙がずれにくくなるので、便利です!

 

・テンプレート01(ダウンロード)

 

 

・テンプレート02(ダウンロード)

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