こちらの記事では、知っていると役に立ちそうな“文房具の豆知識”をご紹介します!
今回は「マーキングペンの保管方法」について。
実は、ほとんどのマーキングペンは横向き(水平)に保管することをオススメしています。
その理由をマーキングペンのインク性質とともにご説明します。
マーキングペンのインクは、溶剤(水や有機溶剤など)に着色剤(顔料・染料)などを混ぜて作られています。
トンボ鉛筆のマーキングペンでいうと、「筆之助」や「蛍コート」は水性顔料インク、「ABT」や「プレイカラーK」は水性染料インクを搭載しています。
今回はわかりやすいので水性顔料インクを例にご説明します。
水性顔料インクは、水に顔料(着色剤)を混ぜて作られています。
顔料の粒は水に溶けないので、小さな粒子が技術の力で水に浮いた状態になっているのですが、一般的には重たい粒ほど重力の影響を受けて、時間の経過とともに沈んできてしまいます。
(すぐに沈まないのは技術の力で浮かせた状態を維持しているためです!)
この現象は、ペンの中でも発生しています。
ペンは長細いものがほとんどなので、立てて保管していると、重力の影響を受けて重い成分ほど沈んでいきます。
ペン先を下にしていると、インクの濃度が濃くなってしまい、芯先が目詰まりしてしまうことも。
逆に、ペン先を上にしているとインクの濃度が薄くなって出にくくなることがあります。
長期間安定した状態で品質を維持しやすいのは“横向き(水平)保管”!
ペンの中でインクの濃淡が発生しにくく、安定した品質を維持しやすくなります。
水性染料インクでも、長期間保管する場合は横向き保管がおすすめです。
ツインタイプの場合、両端から安定してインクが出やすくなりますよ!
筆之助のパステルカラーは黒い紙にも書けるインクですが、このインク成分が重いので、特に横向きでの保管をお願い致します!
もちろん、立てて保管しても使用できるように作られている製品が多いですが、長期間の保管にオススメなのは横向き(水平)保管です。
保管方法を見直してみることで、安定した品質で使用できますよ😉
参考になれば嬉しいです!
※インク特性は一般的なものです。製品によって異なる場合もあります。
※保管環境によっても状況が異なる場合があります。
(トンボ編集室)