minneの人気作家さんに聞く、作品レシピ
「FUN ART STUDIO」と「minne」の特別企画。毎月、minneで人気の作家さんにトンボ鉛筆の画材を使った作品レシピや使用方法をご紹介いただきます。
今回のminne作家さん
うふふまいこ さん
小さな幸せを生み出すうふふクリエイター。思わずうふふと微笑んでしまう作品を制作。
https://minne.com/@uhuhumaiko
ABTとIROJITENで描く「物語のある時計」の作り方
手のひらサイズの小さな箱を開けると、中にチクタクと動く時計が! 何やら箱の中で物語が始まっているようです。
発色の良いデュアルブラッシュペン「ABT」と自然の色合いが美しい色鉛筆「IROJITEN」を組み合わせ、絵本のような時計を作ってみましょう。
用意するものはこちら
・ABT
・水筆(小筆)
・IROJITEN
・シャープペンシル(MONO gragh 0.3mm)
・消しゴム(MONO zero 2.3mm)
・A4画用紙(プリンタ―で印刷できる薄めのもの)
・サークルボックス90-38(直径90mm×高さ38mm/シモジマ)
・ムーブメント(秒針がなめらかに動くスイープタイプがおすすめ)
・針(SEIJI SH-9W)
・単三乾電池
・カッター
・カッターマット
・はさみ
・穴あけポンチ(直径8mm)
・かなづち(あれば)
・のり
1、イラストのベースを描く
まずはじめに、時計の型紙をダウンロードし、A4サイズの画用紙に印刷をします。
テンプレートを印刷した画用紙に、シャープペンシルと消しゴムを使って下絵を作成します。時計の針の大きさに合わせて小さなイラストを描くため、製図用のMONO gragh zero、一番細い0.3mmを使用してみました。
秒針、分針、時針は、時計の主役となる人物や動物などを考えてみましょう。
消しゴムは、細かな修正に便利な2.3mmのMONO zeroを使用してみました。
側面のテンプレートに木を描きます。上下の線の真ん中に描いてください。
左から⑨・⑫・③・⑥は時計が見やすくなるように他の木とは違ったデザインにしてみましょう。
ちなみに数字が7から始まっているのは、箱の側面に巻いた時のつなぎめを下にするためです。
側面の下辺をカッターで切ります。
側面の数字と円の数字が垂直になるように合わせながら、木の幹の続きを描きます。
⑨・⑫・③・⑥の木の幹は太く長くしてみました。
下絵が完成したら、ABTとIROJITENを使って色を塗っていきます。
作業中にこすれたり汚れないよう円の下絵と針の下絵は切り離しておきましょう。
2、ABTで色を塗る
ABTは下記の色を選んでみましたので参考にしてみてください。
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葉:407(青みのある色でアクセントに)、277 195 173(ビビッド系緑)、 312 158 126(スモーキー系緑)
幹:977(茶)と N89(淡いグレー)
下絵の線より内側に、ABTで色をのせていきます。
ABTで塗った部分を水筆でなじませ、水彩画のような風合いにしていきます。
⑨・⑫・③・⑥の幹は白樺をイメージし、N89で塗ってみました。
この後、IROJITENで描き込むため、20分程度よく乾かします。
続いて針に塗るABTはこちらを選んでみました。
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蝶:055
狼:N79 452 725
赤ずきん:856 026 850 772 977 528
小さなイラストは、色が混ざりやすくなるので注意しながら進めていきましょう。
まずは赤ずきんの服から塗っていきます。772を水筆にうつし、淡いピンクにします。
乾くまで近くに次の色を塗らないようにしてください。
靴(528)を塗り、塗り残した白地は水分をよく拭き取った水筆で軽くなじませます。
洋服の色が乾いたら、色がはみ出ないよう色鉛筆の赤色で境界線を描きます。
ずきん(856)を塗ります。下絵の線からはみ出ないよう一度塗りでサッと塗るのがコツです。 ※二度塗り以上するとにじみやすくなります。
塗り残した白地は水分をよく拭き取った水筆でなじませ、乾くまで待ちます。
髪の毛(026)を塗ります。先ほどと同様、下絵の線からはみ出ないよう一度塗りでサッと塗ります。
塗り残した白地は水分をよく拭き取った水筆でなじませ、乾くまで待ちます。
肌(850)とかご(977)を塗ります。
蝶(055)と花(725)を塗ります。
狼は(N79)で白地を残して塗り、色を水筆でぼかしながら白地に向かってのばします。
狼の目(452)を塗ります。
残った白地の細かな部分はIROJITENで塗っていくので、20分程度よく乾かしましょう。
3、IROJITENで描く
IROJITENで葉や幹の線を描き込んでいきます。下記の色を選んでみましたので、参考にしてみてくださいね。
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葉:D-6 D-17 V-8 V-9 D-18
星:金色
幹(茶):EX-10、(白樺):EX-8
側面と円の木の色味や模様が合うように、バランスをみながら描いていきましょう。
円の木と木の間に4本の線を入れて文字盤は完成です。草原をイメージしてP-5 LETTUCE GREENで描いてみました。
メッセージなど添えるのもおすすめです。
LG-9 CAMPANULA BLUEでさりげなく英文を入れてみました。
針も同じくIROJITENを使用して、細かな部分を塗ったり描き込んでみましたので参考にしてみてくださいね。
4、時計を組み立てる
円の文字盤をはさみやサークルカッターで切り取ります。
円の文字盤と箱の底の中心に直径8mmの穴をあけます。
テンプレートの円の中心に穴あけポンチを合わせ、かなづちでトントンとたたきます。
(ポンチだけでも押し付けながら左右に回すと穴があけられます。)
穴のあいた文字盤を型にし、箱の底にシャープペンシルで穴の目印を付けます。
目印にポンチを合わせ、箱にも穴をあけていきます。
かなづちを使うと箱が破損する可能性があるため、ポンチを押し付けて左右に回しながら穴をあけましょう。
穴にムーブメントを差し込みます。
次に内側の側面と底に文字盤を取り付けます。
箱の外側につなぎめがあるので、内側に巻き付ける文字盤のつなぎめと位置を合わせます。
※赤い点線がつなぎめです。
円と側面の文字盤のイラストがピッタリ合うよう調整します。
針用のイラストは形に沿ってはさみで切り、秒針、分針、時針の上に、のりやテープなどで固定します。
針を取り付けて完成です!
ABTもIROJITENも色数豊富なので、今回ご紹介した色の組み合わせを参考に、ぜひお好みの色味でアレンジして、自分だけの「物語のある時計」を作ってみてくださいね。