こんにちは。
イラストレーターのカラシソエルです。
だんだん涼しくなって秋めいてきました。
秋にお散歩すると色々な葉っぱや木の実が落ちていて楽しいですよね。
今回はそんな秋の落とし物をABT水彩で描いてみようと思います。
●使う道具
1. 絵の具用パレット
白くて色が見えやすく、ABTのインクの乗りが良いのでおすすめです。
クリアファイルでも代用できます。
※写真には絵の具がのっていますが、右の部分だけ使います。
2. キッチンペーパー
筆を拭くとき吸水量が多いので使いやすいです。ティッシュでも代用できます。
3. 画用紙
塗る面積が大きいときは水に強い水彩用がおすすめ。
ブロックタイプの水彩紙はたわみにくく使いやすいです。
4. ABT
879 / 899 / 947 / 847 / 026 / 177 / 528
5. 水筆
TOMBOW WATER BRUSH 中筆
6. 細い黒ペン
● インクを用意する
まずはインクを用意します。
ABTのブラシの方でパレットにインクを塗ります。
ベースカラーには947、026、847あたりを使います。全部秋らしい色を選んでいるのでその他でも大丈夫です。
今回はしっかり濡らした紙に色を置いていくので、パレットにインクを塗ったらそこに水を何滴か垂らして水っぽくしておくと使いやすいです。
● 基本となる塗り方
今回は水彩の「ウェットインウェット」という技法を使います。
水が染みこんだ状態の紙に、色を入れていくやり方です。
最初にモミジを描いてみようと思います。
まず、パレットのきれいな部分に水たまりを作ります。
そこに先ほどのインクをすこ~しだけ混ぜてほんのり色のついた状態にします。(色はどれでもOK!)
その水たまりをたっぷり筆先につけたらモミジの形を描きます。
塗りの途中で乾かないよう、とにかく水をたっぷりつけます。
かたちは、葉っぱの根元が中心で交差しているよう意識すると綺麗に描けます。
薄い色で描いたモミジに色を入れていきます。
水を垂らしておいたパレットのインクを筆ですくい、モミジの濡れている部分にちょんちょんと色を置きます。
濡れて繋がっている部分は自然とグラデーションになるので、異なる色を何色か置くと綺麗です。
葉の先端には濃いめの847を入れるのがおすすめです。
濡れている間は↑写真のような感じですが、乾くと綺麗に馴染みます。
今回、全体を通して筆は洗いません!
筆に取った色が濃すぎる時などにティッシュで拭く程度でOKです。
細かいことは気にせず、どんどんランダムに色を混ぜて塗っていきましょう。
●いろいろな秋を描く
秋の散歩で見かけるものをいろいろ描いてみます。
まずは南天の実。
シンプルに847と溶いたインクで描きます。
先ほどのように濡らしてから色を置くのではなく、インクを吸わせた筆で直接描いています。
真ん中あたりに白い部分を少し残すと光沢感が出ます。
秋でも緑のままの葉っぱ。
026や947の黄色っぽさを混ぜた水を塗り、そこに177の色を入れていきます。
紅葉とは反対色に近いブルー系の色をグラデーションに入れても綺麗です。
947、899などのブラウン系と528を使っています。
松ぼっくり。
南天の実と同様にインクをつけた水筆で直接描きます。
899、879などを混ぜて色にムラを出しています。
紅葉しかけの葉っぱ。
026ベースで塗ったら、周りにだけ947や847を混ぜた赤みのブラウンをちょんちょん塗ります。
少し乾いてきたあたりで中心に177を塗ります。
どんぐり。
帽子の部分を描きます。947や899などを薄めた色でポツポツをイメージして塗ります。
帽子がしっかり乾いてから実の部分を塗ります。899や879を足して色を濃くするのがおすすめ。
ばりばりに乾いている葉っぱ。
●塗りの完成
いったん塗りが完成しました!しっかりと乾かします。
●線画を追加する
葉っぱの葉脈など少し線画を入れることで絵が引きしまります。
最近お気に入りのMONOドローイングペンを使いましたが、細めのペンならなんでもOKです。
(MONOドローイングペンは海外向けに先日発売となった商品です)
これで線画の追加も完了です。
●完成
空間が空いて少し寂しい場所に葉っぱやどんぐりを描き足して完成です!
今回は秋らしいグラデーションを見せたかったのでここまでとしますが、さらに重ね塗りをしてリアル感や立体感を出すのも良さそうです。
●まとめ
ABTは番号が振られているのでトーンを揃えることで簡単に秋らしい雰囲気が出せます。
みなさんもぜひABTで秋を描いてみてください!