2025.11.12
「あたたかい言葉を贈ろう」
秋色グラデーションのブラッシュレタリングカード
みなさんこんにちは、レタリングアーティストのDanaeです。
少し肌寒くなってきたこの季節。
日頃の「ありがとう」や「おつかれさま」の気持ちを、手描きのカードで伝えてみませんか?
今回は、ABTと木物語を組み合わせて描く秋色のブラッシュレタリングカードの作り方をご紹介します。
やさしいトーンの色合いで、心がほっと温まるような一枚を作ってみましょう。
◆ 今回つくるカード
今回制作するのは、2種類の言葉をブラッシュレタリングしたカードです。
・「arigatou」… ブラッシュ×筆記体のリズム感のあるデザイン
・「OTSUKARESAMA」 … ブラッシュ×コロんとしたブロック体の親しみやすいデザイン
いずれもローマ字表記した日本語なので、英語が苦手な人にも気持ちを伝えることができます。
なぞり練習や書き順の確認ができるテンプレートもご用意しましたので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
ダウンロードはこちらから

今回使用するものはこちら:
・ABT(水性カラーペン): 228、679、837、899、912、942、977
・木物語(色鉛筆): ブラウン、パープル、オレンジ
・カード台紙または厚めの画用紙、もしくはクロッキー用紙
・下描き用の鉛筆、消しゴム
・テープのり ピットパワーC
・練習用テンプレート(無料配布)
・必要に応じて定規やハサミなどもご用意ください

◆ テンプレートの文字をなぞってみよう
テンプレートを印刷し、厚みのない下の文字が透ける用紙を重ね、文字見本に沿ってABTの筆芯でなぞり練習をしましょう。

「arigatou」のデザインは筆記体ですが、すべての文字をさらさら続けて書くのではなく、力を抜いて文字のパーツとパーツをゆっくり書いていくイメージで練習しましょう。
線の太さに強弱をつけることで、文字にリズムが生まれます。

「t」の横棒にあたるパーツは、ゆるやかなウェーブにくるくるを加えます。このような細かい表現は細芯で書くのがおすすめ。

テンプレートには各アルファベットに合わせた書き順を矢印で表記しているので、途中で書き方に迷いがでたらテンプレートを確認してみてくださいね。

お好みでトレーシングペーパーをテンプレートに重ねて練習するのもアリです◎
カード用紙と比較して書き心地はスムースですが、テンプレートの文字がはっきり見えるので、文字の形をしっかり確認しながら練習したい場合におすすめです。
「OTSUKARESAMA」のデザインは丸みのあるブロック体ですが、文字サイズに変化をつけながら、文字間を狭めて書きながら練習しましょう。
「arigatou」同様、線の太さに強弱をつけながら書くのを意識してくださいね。
◆ 清書してみよう
練習を重ねたら、カード本番用の紙に清書します。慌てて書く必要はないので、1文字ずつ呼吸を合わせるように、ゆっくりと丁寧に書いてみましょう。

厚みのあるカードはテンプレートに重ねても文字をトレースしにくいので、文字のベースラインとなる線を一本薄く書き、文字のあたりも薄く下書きしておきましょう。

ここでは一文字ずつ色を交互に変えて書いてみましたが、もちろん一色で書ききってもOK◎
使用したABTの色の組み合わせは:837→679→899→942

942でカードの周りにフレームを作るように模様を描き足しましょう。
もこもこじゃなくてシンプルな直線や、カードのサイズに合わせて波線にしてもかわいいと思います!

色鉛筆で装飾を描き足すとより華やかに仕上がります。
ここでは木物語のブラウンでキラキラをランダムに描いてみました。

同じ「arigatou」のデザインを用いて別パターンのカードも作ってみましょう。
テンプレートの文字が少し透けて見えるクロッキー用紙などに文字をなぞっていきます。
ここではABT 837→899→679の順で書いています。

テンプレートにもあるプラス一言を細芯で追記して、ハサミでもこもこした形にカットします。

カード用紙に942の筆芯で間隔を開けながらチェックを描きます。
この時、ペンを寝かせて筆芯の腹で描くと太い線が簡単に表現できます。

続いて木物語のブラウンとパープルで広いチェックの空間を埋めるように線を描き足します。
ここでもABT同様、鉛筆を寝かせながら描くとラフで太さのある線が表現できるので、ぜひ真似してみてくださいね。

あらかじめカットしておいたフレーズ用紙の裏にテープのりで糊付けして、チェック柄のカードに貼り付けましょう。

上下と左右の中央に配置できるよう、ゆっくり確認しながら貼り付けてくださいね。
貼る位置が心配な場合は、糊付けする前にシミュレーションして鉛筆などで薄くマークしておくとミスを防げます。

「arigatou」を用いた2つ目のカードの完成です!
お好みで角丸カッターなどを使用して、カードの角を丸くするのもおすすめ◎

続けて「OTSUKARESAMA」プラス一言のデザインをクロッキー用紙に描いて、また新しいカードを作りましょう。
テンプレートにもあるプラス一言部分は細芯で書いてくださいね。
ここではABT 977→228→899→912 の順に交互に使用しています。

このデザインには2つ折りカードを使用してみました。
表紙にABT 942と木物語のブラウンとオレンジでラフなチェック柄を描きましょう。

あらかじめカットしておいた文字の用紙の裏にテープのりで糊付けし、カードの表紙に貼り付けましょう。

「OTUKARESAMA」を用いたカードも完成!
◆ 木物語でやさしい模様をプラス

キラキラやチェックなどの装飾に今回使用した色鉛筆は木物語。
やわらかめの芯が、個人的には凹凸感のあるカードとの相性が良いと感じ、ブラッシュの発色に木物語のぬくもりが加わり、 手描きらしい深みのある仕上がりになるので、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。

◆ まとめ
秋色のペンと木のぬくもりのような色鉛筆で描くレタリングカードは、手描きならではの温かさを届けてくれます。「ありがとう」「おつかれさま」など、たった一言でも、手描きの文字があるだけで気持ちはぐっと伝わるもの。
身近な人へ、そして自分自身へも――
あたたかい言葉をカードに込めてみてくださいね。