みなさんこんにちは。
イラストレーター・デザイナーの櫻井志保です。
今年の暑い暑い夏を乗り越えて、待ちに待った秋がやってきました。
葉が色付き、夜は長く…アートに触れたくなる季節ですね。
何か新しいことを始めたい気持ちの方も多いのではないでしょうか。
今日のテーマはぬり絵。
まずは身近な画材を使ってアートを始めてみませんか?
誰しも一度は使ったことのある色鉛筆。特にぬり絵は子供のころ大好きだった思い出がよみがえります。大人になった今、もう一度始めるなら…塗り方を工夫して「大人のぬり絵」を楽しんでみましょう。近年では大人のぬり絵の本が大人気で、コンクールまであるそうですよ。
【準備するもの】
・塗り絵(今回は私がイラストを担当した「気持ちを整える大人のぬり絵」(大泉書店)を使用)
・色鉛筆(色辞典36色セレクトセット)
大人のぬり絵を始めるなら、中間色やニュアンスカラーの色鉛筆があると色幅が増えて仕上がりの完成度と満足度が上がります。
最初に揃えるなら私のおすすめは色辞典36色セレクトセット。植物を塗る際に使いやすい色が揃っています。芯が柔らかく、薄く重ね塗りもしやすい色鉛筆です。
色鉛筆を手にしたら、カラーチャートを作るのも楽しみの一つ。
36色の中から特にお気に入りの12色を選んで作ってみました。
花びらはグラデーションで
それでは早速塗っていきましょう!まずは花びらから。グラデーション技法を2つの例を通してご紹介します。
まずは単色でグラデーションを作る方法です
①好きな色を選び、輪郭の中を薄く塗ります。(使用色 D-11 PLUM)
色鉛筆は少し寝かせるように持って塗るとムラになりにくいです。
筆圧はかけずに紙の表面を撫でるイメージで薄く色をのせます。
②花びらの根本側から2/3くらいの範囲を塗り重ねます。このとき筆圧は①よりわずかに強めて。
③花びらの1/3くらいの範囲に色を重ねます。②より少しずつ筆圧を上げていきます。
④最後に③で塗った範囲の2/1くらいに色を重ねます。色鉛筆を少し立て気味に持って筆圧も上げ、しっかり塗ると陰影が強調されてメリハリが出ます。
塗り重ねる範囲は花びらの大きさや花の種類によって調整しましょう。
次に2色を使ったグラデーション技法です
①1色目を花びらの根本側から薄く塗ります。(使用色 EX-5 WILD GRAPE)
②2色目を花びら全体に薄く塗ります。(使用色 EX-7 PEONY PINK)
③バランスを見ながら、花びらのふちの方にさらに色を重ねます。
④1色目の発色が薄く感じる場合はさらに色を重ねて調整します。
2色の色選びに迷ったら同系色の濃淡を選ぶと馴染みが良いですよ。
葉っぱは2色を重ねて
2色の重ね塗りで、簡単にリアルな葉っぱに見せるテクニックをご紹介します。
色鉛筆は薄めのグリーンやイエローと、濃いめのグリーンを選んでおきます。
①1色目を葉っぱ全体に薄く塗ります。(使用色 D-6 ELM GREEN)
②葉の中心側から2色目を塗ります。この時色鉛筆は立てるように持ち、筆圧を上げて葉脈のカーブに沿って描くように色をのせます。(使用色 D-18 SPRUCE)
③次に葉のふち側から中心に向かって同様に塗ります。線と線の間から所々1色目が透けて見えるくらいが目安です。
いかがでしたか?
塗り方を工夫するとグッと大人っぽい雰囲気になりますよね。
丁寧に一つ一つの枠を埋めていく作業はいろいろなことを忘れて集中でき、落ち着いた時を過ごすことができます。時間をかけて1枚の作品を完成させる達成感もぜひ味わっていただきたいです。
秋の夜長を美しい色と一緒に過ごしてみてはいかがでしょう。
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