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色鉛筆で描く〝カフェ風イラスト〟の楽しみ方(基本編)

アーティスト・プロフィール

Tomoyuki Okamoto

レストランやカフェで見かける黒板メニュー。描かれたイラストや文字を眺めているだけ料理が楽しみになりますよね。今回はピクニックのお弁当メニューにしたり、ランチ日記等に貼り付けても可愛い黒板POP風イラストの描き方をご紹介します。
 

 

本格的に黒板やボードに描く際は、チョークや黒板マーカー、オイルパステル等を使用することが多いですが、ここではおうちで手軽に出来る方法でやってみたいと思います。
用意するのは、色鉛筆と黒の画用紙。そして鉛筆削り。本記事での作例は黒色ノートを使用しています。
 

 
●図形を描いてみる

黒い紙に描くのはちょっと慣れが必要ですが、まずは丸や四角など簡単な形を描きながら慣れていきましょう。
 

線の太さや塗りの濃淡の描き分けも重要なポイント。芯の尖り具合を細かく調整しながら描いていきましょう。

 
 

●描いた図形を塗る
描いた線の内側を塗りつぶしてみましょう。白い紙に鉛筆で塗るときは、塗り重ねるほど暗くなりますが、黒い紙に白で塗るときは、白が濃くなるほど明るく見えるようになり、明暗が逆になります。
 

塗りは主線(輪郭の線)から少しすき間を空けて塗るようにすると、チョーク風のイラストになります。
 
 
●濃淡でグラデーションを表現する
 

明暗が逆になるので、グラデーションは明るい側を濃く塗り込み、紙の黒地にフェードアウトしていくように筆圧を弱くしていきます。
 
 
●イラスト(線画)を描いてみよう
塗りや線の描き方に慣れてきたら、今度は色々なモチーフのイラストを描いてみましょう。色をつけるとぐっと賑やかな印象になりますね。
 

 
●料理イラストの描き方
それではいよいよメニューイラストに挑戦してみましょう。ここではお皿に乗ったオムレツをイメージしたイラストを描きます。
 
■構図・構成を決める
描き始める前に、構図を決めましょう。俯瞰気味の構図にすると料理全体が見えて、イラストも描きやすくなります。事前に別の紙でラフ描きをしておくと、仕上がりのイメージがしやすくなりますよ。
 

下絵は「しろ」で薄く描きますが、下絵の線が気になるときはシャープペンシルなどを使うと黒画用紙では目立ちにくくなります。ただし、描き込みすぎると色鉛筆の色が下絵の鉛筆と混ざってしまうので注意。
 
■下絵をもとに線を描いていく
下絵をもとに清書。少し筆圧を強めに描くと、くっきりとした線が描けます。線を二度描きすればさらにコントラストの強い線が描けます。芯の削り具合を変えた2本使いにすると効率もアップ。
 

器は楕円テンプレートなどを使って描けば仕上がりがよりキレイに。
 
 
■描いた線画に色を付ける
色を付ければイラストの完成! 黒い画用紙では、色を使いすぎずにシンプルにまとめるのもポイント。
 

料理が目立つようにお皿部分には色を塗らず、画用紙の黒を生かしてみました。
 
 

●イラストに見出しや料理名を組み合わせる
描いた料理イラストに文字などを添えて黒板POP風に仕立ててみましょう。
 

料理名やメインテーマの他に、メニューで使用している食材などの名前を書いたり、「yammy」や「オススメ!」などといったミニコメントを書き込むとフレンドリーな雰囲気になりますよ。
 

タイトルやデコレーション文字の書き方は以前の記事でご紹介しているのでそちらも参考にしてみてくださいね。
 
 
●描いたメニューイラストを飾ってみよう
クラフト用紙などに貼り合わせて黒板POP風やメニューブック風に仕立てれば、おうちカフェやディナーの演出に。
また、お品書きをタグにしてお弁当につければピクニックがいっそう楽しくなるかも知れませんね。
 

色鉛筆では書ききれないような小さな文字を入れたい時は、修正テープを引いて、ボールペンなどで書き込むのも◎
 

 
 
●しろ以外の色で描いても面白い!
「しろ」以外にも、黒い画用紙には「きんいろ」や「ぎんいろ」で描いた文字やイラストがとても映えます。より高級感も出るので、ちょっとフォーマルなメニューを描くときにも役立ちそうですね。
 

 
ほかにも全100色を揃える『色辞典』を使えば更に多彩な表現も可能に。
黒画用紙に描けば、白画用紙とは違った効果が生まれるので、いろいろ試してみてくださいね。
 

淡い色のペールトーンも黒い画用紙に描くと、くっきりカラーに!ほかにもビビッドトーン、蛍光カラーなども黒画用紙ではより鮮やかに見えます。
 

 
 

●次回は…
応用編では今回ご紹介したTipsを利用しながら、いろいろな料理の描き方を詳しくご紹介したいと思います!お楽しみに!
 

 

 

 
******

<付録>色鉛筆でつくる下絵転写用紙
黒い画用紙では、白い紙のように、描いた下絵を裏から透けさせてトレースすることが難しいですが、上から転写する方法を使えば、下絵を忠実にトレースすることができます。色鉛筆とトレーシングペーパーを使って、下絵を写し取ってみましょう。イラストに使う色鉛筆に合わせて転写する色も変えられるので、下絵の線を目立たせたくないときにも便利です。
 

 
下絵描きに用意するもの:トレーシングペーパー、コピー用紙、硬めの鉛筆、仮止め用のテープのり(ピットタックエッグ)、はさみ(必要に応じて)

 

 
①コピー用紙にデザイン案を描く。あとから鉛筆でなぞるので、黒以外のものがよい。

 

 
②描いたデザイン案の上にトレーシングペーパーをのせて、しろで枠を描く。デザイン面よりも1センチほど大きく。

 

 
③しろで描いた枠の内側を塗りつぶす。すき間を作らず、濃いめに塗るのがポイント。裏表が分かりやすいように「オモテ」と描いています。

 

 
④描いたトレーシングペーパーを裏返し、黒画用紙に仮止めする。

 

 
⑤ ①で描いたデザイン画を貼り付けて、描いた線を鉛筆でなぞり直します。なぞった部分は黒画用紙に転写されます。転写の濃さは筆圧の強弱で変化します。

 

 
⑥なぞり終えたら、トレーシングペーパーをそっとはずす。下絵が転写されました!

 

 
⑦色鉛筆で下絵をもとに清書して完成!作った転写ペーパーは塗り直せば繰り返し使えます。
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